友達の言葉~頑張りすぎたら~

結婚前も結婚後も、どれだけの友達にお世話になったことか。

長女の育児休暇が終了して職場復帰した後、当たり前なのだが子供がいない前のようには仕事ができない。家事も育児もきちんとやっている。仕事もきちんとやっているが昔と違って時間の制約がある。

夫は終電、始発帰り、休日出勤、夜勤と信じられないような働き方をしていたのだが、若かったのと、身体も割と強い方なので、時間があれば家事も育児もする。(詳しくは「ワンオペ」を読んで)

夫は育った環境なのか、本人の考え方なのかわからないが、「女だから」「男だから」という考えはあまりないようだ。多分「出来る方がやればいい」「得意な方がやればいい」という合理的な考え方だと思う。

よって、お互い働いているのだから「仕事で疲れている」などと言って、家事育児を妻に丸投げして休日ずっと寝ているとか、自分だけ自分の趣味を満喫するということはない。労わりや感謝の言葉もあるし、その昔まだ私が育休中の生後4.5か月ごろ、珍しく夜泣きがひどくて、真夜中に憔悴しきっていたら、起きてきて「代わるよ」と私を寝かしてくれた。次の日出勤なのに。そういう人だ。

職場復帰後、どんなに努力しても昔のように仕事ができないことが悔しくて、歯がゆくて、どうにもならない「時間の制約」を受け入れることができず、その焦燥感は夫へと向かっていった。当然喧嘩になる。夫だってギリギリの睡眠な上、入社2年目で仕事上も言わないだけで色々とないわけがない。わかっていても、「もっとなんとか」「もっとどうにか」と自分にも夫にもはっぱをかけ続けていた。

そんなことをKちゃんに話したら、彼女は静かに私に言った。「お互い頑張りすぎるほど頑張っているから喧嘩になるんだよ。」

こう言われるまで、自分が限界くらいまで頑張っていることも、夫も全く同じであることも自覚できないでいた。疲れていたのだと思う。確実に。お互いに。余裕がなく、「もっともっと」と求めるばかりで、絶対的に必要な「労いと感謝」が抜け落ちていた。

そして、Kちゃんに「十分頑張っている」と肯定してもらえたことがとても嬉しかったのだ。当時、産休・育休を取っている社員がほとんどいない会社で、さらに男性上司や同僚の配偶者はほとんど専業主婦という環境の下で働くことのストレスもあったのだと思う。仕事をする上で時間の制約がある以上、家事も育児も仕事も「どんなに頑張っても認めてもらえない」という、ストレスが。だから、Kちゃんに「二人とも頑張りすぎなんだよ」と言ってもらって「これ以上頑張らなくても良いんだ」と現実を少し受け止められるようになった。

Kちゃんとの付き合いは、彼女の長男とうちの長女が生後4.5か月くらいからの友達で、知り合って約20年。国内外を転々としている我が家にとってありがたい友人だ。今も仲が良い。20歳の息子とも。

彼女の「十分頑張っている」という言葉は、子育てにも役立っている。どれだけ努力しても叶わないことも時にはある。そういう時はただ「頑張ったね」だ。甘やかしているわけではない。肯定でしかきっと育たないんだろうな。人は。と、グータラ次女の「ダメ」なところしか目につかない自分を今日もまた反省する。

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1件のコメント

  1. […] 私が「ありがとう」を意識的に言うようになったのは、長女が1歳くらいからだ。(詳しくは「友達の言葉~頑張りすぎたら~」や「ワンオペ」を)仕事に復帰して、色んなことが回らなくなったときだ。 […]

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