「想像力」という遊び

夏にはやらないのだが、冬になると良くやる遊びがある。窓の外に目をやって、外が真夏であることを想像する。枯れている木や洗濯物などは視界に入れてはいけない。人もダメだ。季節感があまり出ない建物、アスファルト、電柱、車などを見て、照り付けるような太陽・地面からの照り返し・サウナのような湿気を思い浮かべるのだ。

辛い物が得意ではない人が、激辛料理を食べているときに「大好きなスイーツだと思って食べるようにします!」的なことを言いながら食べているのを目にすることがある。激辛料理がスイーツになるとは私には到底思えないのだが、寒い冬に夏の想像をすると寒さが和らぐ気がするのと同じなのだろう。

娘も私もアレルギー体質で、肌がひどく痒くなることが多々ある。かきむしってはいけないことは良くわかっているのが、どうにも治まらない。ある日娘が私に言った。「神経を他のところに散らすと良いんだよ」と。つまり、痒い部分に対する意識を他のところへ持って行って、痒さを紛らわすというのだ。フムフムなるほど、「気の持ち様」ということだ。私はかきむしりたい衝動に駆られたら、合掌することにした。

すごく寒い日に「うだるような暑さ」を想像する遊びはずいぶん前からやっていて、なんとなく気に入っている。暑さ寒さ、辛さ甘さ、痒み痛みも想像力でいかようにもコントロールできる日は訪れるのか。そのさらに先に行けば、感情もうまく調整できるようになるのだろうか。遠い、遠い未来が楽しみである。

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5件のコメント

  1. なるほど 暑い想像ですか?

    1. M Ipad Balihaiさん、冬で天気が良くて室内が温かいのに、外は北風で寒い。でも、外出しないといけないときにかける呪文です笑 

  2. 分かります!!
    私もベランダから外を見て、ここはハワイだ~。ハワイの海が見える~~!!なんて想像したりしてます(^^♪
    ちょっと違うかな??

    1. そうです、そうです!!! 行きたい場所を想像するのも良いですねぇ!!! やってみます笑

  3. […] ”「想像力」という遊び”に、冬は窓の外を見て、真夏の暑さを想像すると寒さが和らぐ気がすると書いたが、真夏にこの手は使えない。 […]

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