不自由な日本語(中編)

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「不自由な日本語(前編)」の続き

そして私は気付いた。

英語やA国の言葉で会話をするときは、相手を理解しよう、自分の考えをわかって欲しいと、一生懸命話をする。上手く伝わっていなければ、言葉を選びなおしたり、説明を加えたり。相手の言葉のニュアンスが正確に理解できているのか不安な時は確認することもしばしば。とにかく「一生懸命」なのだ。海外で出会った友達にいらぬ誤解を与えないように、勝手に誤解しないようにと必死なのである。

A国では色んな条件を考慮するとどうしても日本人が多いところに住むしかなかった。だが、A国B国の人たちとも、日本人以外の外国人とも良く話しをした。身振り手振り、一生懸命相手を知ろうと、自分の考えを伝えようと。色んな国籍の人と話すのはとにかく楽しい。違う生い立ち、違う政治と文化、違う考え方、未知なるものに触れるのがとにかく面白い。誰にでも挨拶をし、誰とでも話すので、アパートのスタッフの人にも市場の店員さんにも良く声を掛けてもらった。お手伝いさんの愚痴を聞いたことも度々(私も駐妻だよ、と思いながら)そういうところが、余計周りの反感を買うのも分かっていたが、「みんなで一緒」の習い事も、ランチも、お買い物も、、、私にはどれもこれも魅力的に感じなかった。

B国では、夫が先に赴任して決めてくれた日本人の多いアパートで、「みんなで一緒」の色々に私が参加しなかったことが発端なのか、日本人学校ではなくインターに入れたのが発端なのかさっぱり分からないが、「奥様方」に娘が泥棒扱いされたことがあった。

同じアパートの女の子たちは外(敷地内)で遊ぶときに、鉛筆・消しゴム・マスコット・アクセサリーなど細々としたものをいつも持って来ていた。ボールとか縄跳びとか大きいものではなく、キーホルダーとか小さいものだ。ある日、一人の子のスーパーボールがなくなって、うちの子が犯人扱いされたという話だ。大人が複数人よってたかって、9歳の子を集中攻撃する。直径3㎝ほどのスーパーボールである。

もはや子供間のトラブルではなく「奥様方」からの子供たちへの数々のことがあり、子供たちにとって精神衛生上よろしくないと判断し、日本人のいないマンションをオーストラリア人の友人と一生懸命探し歩いて、奇跡的に学校にも近い良い物件に引っ越すことが出来た。

小学校の担任の先生もそうだったが、私より弱い母親とか子供とかを攻撃対象にする。父や夫のことは攻撃しない。私に真っ向勝負を仕掛けてくるのであれば、何人でも何十人でも相手するのに。(という態度が、いけないのだろう笑)

夫の勤務先の「婦人会」というのも本当に困った。A国では次女が40度近い熱で日本から来て、病み上がりだと言うのに顔合わせに行かなければならなかった。2回参加したが、そのうち大学と仕事で忙しくて行かなくなって、B国では最初から参加すらしなかった。夫もそれで構わないと言ってくれた。そうしたら、何故か面識のない夫の上司の奥様から私の携帯電話に電話がかかってきたことがあった。親切心で声を掛けてくれているのだろうが、あえて夫経由で断っているのに。もちろん参加しなかったが。

「構わない」と即答する夫は好ましい。さすが、私の夫であるw

次回 後編へ続く

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10件のコメント

  1. そういうのに参加したことがないので違うかもしれませんが、婦人会とかは気が合うから、という集まりではなく、ただの群れのように見えます。そこまで気の合わない女子が群になると、出てくるのは悪口ですよね。そういうのに何の違和感もなく参加できる人達は、群れでいる方が安心、ラクだと思うのでしょうか。私は1人でも楽しくやっていた方がラクと思ってしまいます。

    外国語を話すときは誤解のないようちゃんと意味が伝わっているか/相手の言ったことを自分が正しく理解しているか確かめたいですよね。あと、言葉が100%ではない分その人の表情から真意を汲み取ろうとする。そのクセがついていて、日本人と話す時にも表情や視線などを観察してしまうので色々発見があります(笑)

    1. 確かに、外国語を話しているときは相手を良く見ています。小さい子供と話すときもそうですが、表情からも真意を感じようと必死なのですね!!

      みんながみんな行動力があって自立しているわけではなく、心配性な人もいて「先輩駐妻」がいることに安心する人もいる用です。まぁ要は色んな人がいるから参加も不参加も自由だよね!と言いたいです笑 結構しつこく誘われたり嫌味を言われたり、、とありましたが、幸い夫も気にしない人なので良かったです。

      1. 仲良くなる、パートナーになる、のにすべての意見が合う必要はないですが、これは一緒であって欲しいというポイントっていくつかありますよね。このシチュエーションで参加も不参加も自由と思うか思わないかは重要なポイントですよね。

      2. そうなんですよ。そこが一番のポイント。不参加だと自分たちを否定しているように捉えること自体が疑問ですw

  2. 毅然とした態度のご主人!流石です。頼もしいですね(*^_^*)

    1. そうなんです。夫がいつも味方でいてくれるから、一匹狼でも平気なのかもしれませんw

      1. 最愛のご主人が味方でいてくれれば鬼に金棒ですね(*^_^*)

      2. 鬼に金棒です!!

  3. こんばんは(^^)
    相手をよく見て話す方が良いと海外では言われますね。なので海外での仕事と日本の場合で使い分けてました。日本では見過ぎない様に・・・(苦笑)
    悪く言うと?つるんでるって言うのかと思ってるのですが、何かとグループを作りたがる人達っていますね。私の私見ですが、その様なグーループって年がら年中べったりな関係に見えて、チョットした事で壊れる関係だと思ってます。他人を束縛するようじゃ駄目だと思いますよ。
    毅然とした態度の主人の姿勢に(^-^)//””ぱちぱち をおくります。

    1. 父の仕事で、子供の頃社宅に住んでいたことが3年くらいありましたが、きっと母は大変だったのだろうなぁー、と思いました笑

      私は一人で行動するのは好きですが、一人が嫌な人も多いですね。「人それぞれ」で良いのにと思います笑

      夫自身もそういうものに縛られない人なので、助かりますw

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