4画面

先週末、高校サッカー選手権の県大会の決勝が目白押しだった。ほとんどの試合が午後に五月雨式に始まるのだ。

オリンピックで覚えてしまった、複数画面で同時に観戦する方法を採用し、PC2台をそれぞれ2画面にして4試合をネット配信で同時に観ることにした。オリンピックの時は違う競技を3つ4つ同時に観ていたのが、今回はすべてサッカーだ。

結論から言うと、おススメしない。面白いは面白いのだが、混乱する。ある時間帯は4つの試合のユニフォームがどれもこれも「赤と青」だったので、もはやどこの県の試合か分からなくなってくる。2つの試合が同時に得点を上げ、シュートシーンが混ざってしまったこともあった。

試したくて4画面観戦をしてみたのだが、やっても2試合が限度だなと思った。でも、やはり1試合をきっちり集中してみた方が面白いに決まっている。そもそもサッカーは得点が入らないスポーツで、それまでの試合展開を楽しむ競技である。複数画面で見るくらいなら、後からプロがまとめたハイライトを見る方が良いと思った。

日本代表戦やワールドカップも面白いのだが、やはり高校サッカーが一番だ。二度と戻れない時間を過ごしているあの空気、負けたらそこで終わりの緊張感、どこを切り取ってもキラキラとしている。

「高校○○」が好きなのは、決して自分が大人になったからではない。小学生の時から、プロ野球より圧倒的に高校野球が好きだった。一瞬一瞬を大切に噛みしめてプレイしているあの感じが、子供の頃から好きなのだ。

かつて「お兄さん」だった人たちは「同級生」になり、「年下の子」から「子供たちよりお兄さん」になって、「うちの子と同世代の子」が終に「うちの子より年下の子」になる。あっという間に「孫世代」になるのだろう。自分の歳は変化しつづけるが、これからも人様の子の「高校生」に感情移入し続けるのだ。

スポーツ放映が続く年末年始がやって来る。TVの前でゆっくり見るために、掃除もお節の準備も忘年会も計画的にやらねば。今年はどんな試合が観られるのだろうか。今からワクワクする。