経済的・生活的・精神的

stylish chair near wooden cupboard

経済的・生活的・精神的

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Photo by Max Vakhtbovych on Pexels.com

コロナになり世界的に経済状況が変化したこともあって、18歳で独り暮らしをするという欧米の子供たちも親元に残るケースが増えているらしいが、「コロナ」事情は加味せずに、日本の「独立」に関して常々思うところがある。

我々の頃もそうだったと記憶しているのだが、就職が決まって、経済的に独立するのに、「勤務先が実家から●時間以上かかるならば寮に入れる」とか「家賃補助が出る」などの規定がある会社が多いように思う。(そもそも、そのような規定や家賃補助がない会社はきっともっと多いのかもしれないが)

私が勤めていた外資系の会社は(今は知らないが)、実家から勤務先への距離など全く関係なく、勤務地別(首都圏、関西圏、その他の地方など)に家賃補助が支給されていた。なので、贅沢せずに首都圏で20平米くらいの独り暮らし用の賃貸に住めば、自己負担が2-3万円くらいとなる。

以前勤めていた会社で、当時20代後半の社員で「母の手作り弁当」を持ってくる子が数人いた。男子もいた。その男子はいつも「レノア」の香りをさせていて、「あぁー、お母さんが家事をしてくれているんだなぁ」と思わせる子だった。レノアの香りはいつもしていたが、さすがに「母弁当」は恥ずかしくなったらしく、数日したら持って来なくなった。

その会社に、私と同年代の息子2人と娘1人がいる人がいた。彼女の娘は結婚して子供もいて自分の家庭がある。長男は実家を出たことはなく、次男は地方勤務で一度出たのだが、都内勤務になってまた実家に住んでいるという。当時40代前半だった。

「母の手作り弁当」を持ってくる女子の一人は、お母さんの都合で弁当がない日はコンビニ飯か外食だった。彼女が作った弁当は見たことがない。当時彼女には、互いに実家暮らしで付き合っている彼氏がいて、その人からのプロポーズ待ちをしていた。30歳手前にして念願のプロポーズをされ、二人で式場や新居を見て回ったそうだ。式場は直ぐに決まったらしいのだが、新居は決まらず、結婚後(式の日取りは決まっていた)はお金が貯まるまで、しばらく互いの実家でそれぞれが暮らす話が出ているのだとか。

その彼女は派遣で、片道1時間かけて通勤していたので、結婚したら、家(実家?新居?)から近いところで、パートでもしようかと言っていた。

結局、彼女の新居がどうなったのか、実家暮らしの別居婚スタートだったのかどうなのか、その後のことは全く知らない。彼の実家と自分の実家の間くらいのところで、パートを見つけたことだけ聞いた。

どれも、コロナになる前の話である。

いろんな考え方があるし、各家庭で事情があるだろう。住んでいる地域や家業によっても、いろんな形があると思う。なので、私の考え方に過ぎないのだが、贅沢しなければ、家賃補助・寮がなくても、初任給でも独り暮らしはできるだろう。お金や時間のやりくりをするのも、「大人への一歩」である。

経済的にも生活的にも精神的にも自立して初めて一人前になり「独立」出来たことになる。きちんと独り立ちさせる、「可愛い子には旅をさせよ」私は好きな言葉だ。

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2件のコメント

  1. 私の頃は独身寮なるものがあって寮費が安くて助かりました。それと他の部署の多くの人間と知り合いになれて後々の財産になったのも良かったです。
    結婚しても社宅があって利用しましたが転勤を機に自分で探し社宅とおさらばしました。その後はインフレの時代だったので借金しての持ち家取得者が多かったです(*^_^*)

    1. 独り暮らしをすると全体的に生活レベルが下がるから嫌なのでしょうね。初任給で立派なマンションや広い家に住めるわけないですし。炊事・掃除・洗濯・買い出し、、、何でも自分ですからね。
      社宅や保養所をカットした企業は沢山あるので、まぁ大変だと思います。
      親離れ・子離れのタイミング、社会としてもサポート出来たら良いのになぁーと思ったり、、、です。

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