
痛みと闘うだけの二晩は、とても長い。時間が進まない。口数の少ない夫はそばにいるが、相変わらずほとんど話さない。何も話さずに、やることもないのに、ずっとそばにいられるのが逆に不思議だった。でも、腰をさすってくれた。そう言えば。あれは助かった。(きちんと思い出して良かった)
痛くてまともに寝ることも出来ず、やることもないので、最後の方は陣痛が来る波をモニターで観察していた。モニターの針を見ていると、余計苦しく、痛くなり、看護師さんに「モニター見ないでください」と言われてしまった。でも、機械は気になる。モニターは私の痛みと連動していて正確だったので、私はとても安心した。
陣痛が始まってから二日目の朝、42時間後にようやく無事元気に長女は生まれた。
42時間、陣痛の度に神経を圧迫されると母体も辛いのだが、42時間もかけて産道を進める、胎児の体力がないと自然分娩は出来ない。母体か胎児のどちらかに異常があれば、帝王切開となる。「お産は病気ではない」と言われるが、母子ともに命がけである。
今考えてみると、長女は、もうこの時からすでに体力があり、後にネパールで、1日26㎞もガシガシと何時間も歩ける子になっていたということだろうか。
総合病院なので、新生児室にはずらっと赤ちゃんが並んでいた。新生児の頃というのは、2800gと3500gでは、大きさにかなりの差がある。二回りくらい違う。3000gくらいの赤ちゃんとも一回りほど違う。
次女は個人病院で産んだので、後にも先にもあの数の新生児を一度に見るのは初めてだった。可愛くて、小さくて、いつまでも見ていられる幸せな光景だった。
生まれた直後から母乳を上手に飲み、順調に体重を増やして病院を後にした。今思えば、この頃から既に食いしん坊の大食いだったということか。
当時私は外資系医療メーカーで、手術用の製品を取り扱う営業をしていたので、仕事柄、頭のてっぺんからつま先までの解剖と、主要な術式を勉強していた。また、そういう職場だったので、出産に伴う非常事態に関しても、情報を集めやすく、初産ということで、小児科・小児外科があり、お産の件数が多い総合病院を選んだ。
リスク回避のため、42時間もの陣痛だと母子ともに問題がなくても、自然分娩ではなく、帝王切開に切り替える病院もあるという。「母子ともに無事に出産する」という目的を考えたら、医師の判断として一つの選択肢なのだろう。
私が長女を出産した病院は、設備も医師(技術)も医療スタッフも充実した「総合病院」で、お産の件数も多いところだったから、自然分娩で出産できたのかもしれない、と後から思った。
病気もそうだが、出産も、最初に受診した病院で何か違和感を覚えたら、「セカンドオピニオン」として別のところを受診することを考えるのも良いのかもしれない。(出産は基本的に自己負担で、保険がきかないので、色々と大変だとは思う。そうしたハードルが下がるような制度があると良いと思う。)
<参考までに:私の受診した病院(20年以上前の話なので注意)>
長女:初診から34週までは家の近くの個人病院(産婦人科)にて診察(出産件数リサーチ済み)
※この間に、出産だけを受け入れてくれる総合病院を探した。全ての総合病院が受け入れてくれるわけではないので、下調べは必須。
→妊娠20週で、1回総合病院を受診(総合病院から指定される)
→34週から出産まで総合病院でお世話になる
※初診の病院とは違う病院で出産する場合(里帰り出産含む)、必ず双方の病院への相談をすること。
こんばんは
2日間も痛みに耐えるのは大変でしたね
寡黙なご主人もただただ一緒にて辛さを分かち合い
さすってくれて、。。。
私は、一般的に言う安産でしたがそれでも辛かった^^;;
それでも初めて見る我が子、無事に生まれた事に安堵し
出産の痛みも少し遠のいたのか・・・
お嬢さん2人とも立派に育ち、これからが楽しみですね
安産でも辛いですよね。お産は。
欧米では何十年も前から無痛分娩が主流ですが、日本ではいまだにあまり普及していないようです。
痛かっただけで、母体にも子供にも何の問題もなかったので、本当に良かったと思います!!
42時間もの時間!大変でしたね。ホントに母子ともに命がけです。
初孫の出産のことを息子に聞いたら陣痛が始まって病院へ行ったものの途中で収まり一旦、帰ってくれと言われ自宅に戻ったら再び始まり再度出かけ無事に生まれたそうです。
自分の子供の時は余り知識がなくて心配しなかったですが孫の出産はとても心配しました。お嫁ちゃんにお疲れ有難う!と言いたいです(*^_^*)
総合病院なので、広い廊下とベンチがずらっとあるので、二晩も病院から追い出されなかっただけで、個人病院でしたら間違いなく「一旦帰宅」になりますよね。
息子さん、誕生の時に病院間に合って良かったですね。やはり母親の次に一番に会いたいですものね☆
2000年に出産した私の時代でも、日本のインターネットの普及はまだまだで、たまたま医療業界が私の専門だっただけで、wakasahs15thさんの世代では、男の人が立ち入るのは憚れるような風潮だったかもしれません。
息子さんと、子供の誕生話が出来るなんて、とても幸せですね!!
母体の負担は相当なので、二人三脚で楽しく子育てしていらっしゃることと思います♪
(‘-‘*)オハヨ♪ございます。
keroさんは体が小柄なので周りの者が心配したのですが、余計な心配となりホッとした記憶があります。
長女が双子を出産する時は急遽、神奈川子供医療センターへ移送されての出産になりました。連絡があって横浜のセンターへ夜中に行ったのですが、帝王切開で生まれるまで待つだけで何もできないもどかしさを感じましたね。双子君たちは新生児集中治療室でお世話になり、自宅に戻ったのは数か月後でした。この時にかかった費用は個人ではとても支払い出来る金額ではなかったのですが、公的補助があり助かったと長女が言ってました。
そうですよね。奥様も小柄ですものね。
多分私も同じくらいです。
出産のリスクも費用も、多胎児だと単なる2倍3倍ではなく、数倍何十倍になります。
小児科・小児外科・NICUがある施設との連携は必須です。
未熟児で生まれると学齢期になるとき、身体が小さい場合もあるので、日本の「学年制度」の見直しもあっていいような気がします。
お孫さんたち、元気にすくすくと大きくなられて、本当によかったです♪
coccocanさんも小柄さんなんですね。
私は小柄も小柄娘2人、孫3人共に5年生の秋頃には追い抜かされているんですよ。
お産は2回とも安産でしたが、長女は3645gで、産んだ私も超ビックリでしたよ(笑)
陣痛はAM8時か9時頃始まり生まれたのがPM7時前だったと思うので10時間位だったと思いまね。次女は3240gでしたので陣痛から2時間半ぐらいで生まれました。
双子の孫の時は本当に家族皆で心配しましたね。無事生まれて来てからも、それぞれになんども肺炎になりかけたり、1年近くは入退院を繰り返していましたが、医療現場の方々のお力で乗り切れ、すくすくと成長13歳の今を迎えています。
我が国の保険制度に本当に(^人^)感謝♪でした。
コメントありがとうございます!!
母体の身長の問題だけではなく、本当に十人十色ですよね。
それにしても、3700g近くの長女さん!!
安産にするにはどうしたらいいか?という定義はないでしょうね笑
お孫さん、双子だったのですね。
多胎児は本当に想像を絶する道のりです。無事に生まれてからも、過酷な道のりが。
お子さんもお孫さんも元気いっぱいに生活していらっしゃるとのこと、これ以上の喜びはないですね☆
素敵なお話、感謝いたします!!