
ある百円ショップに庭の土や鉢に突き刺して使うタイプの、「太陽光発電ランタン」が売られていた。100円のものと300円のもの数種類。私はこれまで、引っ越しを22回もしていてモノを増やしたくないから、確実に用途のあるものしか買わない。消耗品以外は買う時にかなり吟味する。うちには庭もないし、そのランタンを刺せるほどの大きさの鉢植えもない。この小さな(3㎝X3cm)の太陽電池にどれだけのパワーがあるのか、非常に興味があったのだが、置き場所もないので買わないことにした。
別の日、夕暮れ時にランニングをした帰路、辺りは既に真っ暗になっており、ある家の前を通ったら、その家の庭に私が欲しかった「太陽光発電ランタン」が5.6本、庭から玄関までの足元を照らしていた。想像していたより感じが良い。灯りが点るとステンドグラスっぽくなる。私の購買意欲(300円なのだが)に火が点いた。
そのまま、帰り道にある百円ショップに行き、ランタン売り場へ直行した。ランタンの素敵な感じはさっき見たのでわかったのだが、問題はうちには庭も鉢もない。どうしよう。私は考えた。別に土に刺さなくても、花瓶みたいなもの中に入れれば良いではないか。
娘が学校で作ってきた、ブルドックの花瓶を思い出した。ずっしりと重さも高さも適度にあって、頭がちょっと重いこのランタンを入れても倒れないはずだ。100円の小さいサイズもあったのだが、デザインや大きさを考えてもどうしてもこの300円のものが欲しかった。
日中、日当たりの良い場所に置いておくと自然と充電され、暗くなると自動的にスイッチが入って点灯する仕組みで、7-8時間連続して点灯できるらしい。どのくらいの明るさなのか楽しみで仕方がなかった。だって、たった3㎝X3㎝のソーラーパネルである。
実力は、うちの標準的な都心の玄関で鍵の開け閉めが容易にできるくらいの明るさだ。なかなかだ。リビングにおいても夜中に電気を点けずにトイレに行けるくらいの明るさ。
娘は、夜中に起きたら、部屋がキラキラしていてびっくりしたそうだ。そして普段無駄遣いをしないのに、なぜこれを買って来たのか、私の購買意欲のスイッチがわからないと笑った。えっ、だって面白くない?こんなに小さいパネルでしっかりと電池が蓄えられるんだよ!!
少々嵩張るが、災害が起こったら、これを必ず持って行こうと思っている。日中明るいところに放置しておくだけで、夜灯りを得ることができる。電気、電池がなくなっても、安全に灯りが得られるのだ。その灯りは独り占めするものではなく、そこに置けば、みんなが安心できる自然の恵みなとなるのだ。
うちの子は室内犬だ。今日も外を見ながら、ランタンを背負って仕事に励んでいる。 なかなかの働き者だ。娘は言った、「この子は”パグ”だよ」。ごめん。近々この子に名前を付けようと思う。
