
購買意欲がわくデパートとわかないデパートがある。繁華街のデパートは全く購買意欲がわかない。買いたいものがない限り、都心のデパートへはなるべく行かない。あの人混みも好きではないし、空いていて定員さんに声をかけられ、色々と聞かれるのも苦手だ。
夫の住んでいる田舎町へ行くと、徒歩2分くらいのデパートに毎日立ち寄る。食品売り場はもちろんのこと、靴やバッグ、食器、リネンなど割と入念にチェックする。そして、必ずと言っていいほど何かを買う。
私が住んでいる町にも徒歩15分くらいのところにデパートがあるのだが、月に1.2回くらいしかいかない。行ったとしても食品売り場がメインだ。具体的に買いたいモノがない限り、上の階へはなかなか行かない。
あくまでも私の個人の感想なのだが、地方のデパートは私を放って置いてくれる。「いらっしゃいませ」と挨拶はしてくれるが、寄ってこない。せいぜい「何かございましたらお声がけください」と言うだけ。買い物客自体も少ないので、ゆっくりと見て選ぶことが出来る。仕事用の靴やおしゃれ靴をわざわざ夫のところで買って帰る。通算革靴6足、スニーカー3足。他に食器類やワインなども。嵩張って重たいのに、スーツケースに入れて持って帰って来る。不思議なくらいに購買意欲がわくのだ。
実はこの現象、B国に住んでいたときも同じだった。家から自転車で行けるところにデパートがあったのだが、やはり食料品を覗くくらいで、他の売り場へは目的がないと行かない。毎朝、そのデパートの近くの公園でランニングしていても。一方で、年に一回マラソン大会に出場するために行くある地方都市のデパートでは、必ず洋服を買って帰ってきた。客の数が少なく、ゆっくりと見ることが出来る。自分でスイッチが入るのがわかる。
数年前に、何かの本かエッセイで、「買い物するとき、引っ込み思案で自分から聞けないので、店員さんから声を掛けられた方が嬉しい」という内容を読んだ。びっくりだった。でも確かにそりゃそうだ、そういう人もいるだろうと思った。ということは私と違って、人が多く賑やかな場所の方が購買意欲を刺激される人もいるのだろう。原宿や渋谷の109で買う若者や、銀座・新宿・池袋などのデパートを愛用する人はそうなのだろう。人それぞれだよな。スイッチが入る場所は。
しかしながら、残念なことにそのデパートは数か月後に閉店する。何ということだ。コロナということもあり1年半行っていない。私の生活圏ではないのでなくなって困るわけではないのだが、コンパクトで売り場の空間もゆったりとしていてお気に入りだった。非常に残念だ。何でもネットで買える時代だけれども、楽しく買い物ができる場所がまた一つ減るのはやはり淋しい。ショッピングは買わなくても、そのお店に行くだけで気分転換になる。閉店セールに駆けつけることはできるだろうか、どうだろうか。そのデパートの閉店とともに、私の購買意欲のスイッチはなくなりそうだ。
