
10年前のチームメイトで2年ちょっと一緒にプレイした友達の話だ。チームメイトと言っても、出会った頃そのチームメイトIはまだ中学生だった。
B国でフットサルを始めた私は、あるフットサルの大会でIに一目惚れした。その場でIたちのコーチに連絡先を聞き、次の彼らの練習日に家族全員で練習に参加し、そのままIのチームに入会した。
Iと一緒にプレイがしたくてサッカーを始めたのだが、Iは日本にいた頃、有名なクラブチームに所属していたプレイヤーだった。日本にいたら例え同じ地域に住んでいても、一緒に練習や試合が出来るような子ではない。
そのサッカーチームは駐在員の親たちが運営する非営利団体なので、参加する子供たちの送迎はそれぞれの親がする。常夏の国で日曜日の午前に3時間練習するので、コーチや練習に参加している大人たちが細心の注意を払っているとはいえ、保護者にも我が子の体調や怪我の管理をお願いしていた。よって、保護者はスタンドで見学?おしゃべり?をいつもしていた。当時、家族全員で練習に参加していたのはうちだけで、母親で練習に参加していたのは私だけだった。
年に数回、練習試合を組んだり、カテゴリー別に営利団体が開催する大会に参加したりするのだが、試合になると外野は燃える。子供たち以上に白熱するのだ。「早く走れ、戻れ。そこ守れ。固まりすぎている。きちんとついて行け。」などなど、応援もあるが、そんな内容は意外と多い。もちろん母たちに悪気はない。
ある試合でのことだった。男子の試合を応援?しているお母さんたちを見て、Iは私にだけハッキリと聞こえる声で「(プレイに)あれこれ口出しして良いのは、○○さん(私)だけだ」と言った。
炎天下の中走ってもいないくせに、シュートを打ってもないくせに、激しくぶつかられてもないくせに、外から見て口だけ出す姿は「違う」と思ったらしい。監督やコーチから適切な「指導」を受けるのと、外野から「口出し」されるのとはわけが違う。
スポーツに限らず、人のやっていることに「感想を持つ」のは自由だ。TVの前で好きなだけあれこれ言うのは思う存分すればいい。でも、大勢が目にする耳にする場でものを言うのであれば、言うだけの資格や権利が自分にあるのか、理路整然と「指導・助言」出来る内容なのか、相手が誰であれきちんと自分の言葉に責任を持たなければならない。
お母さんたちには合宿のときに「親子対決」となる、子供たちとのゲームを組んだ。実際我が子を相手にゲームをすると、子供たちがすばしっこくて、一生懸命やっているのがわかったり、大人としてのプライドもあったりで、すこぶる楽しそうだった。そしてさりげなく、「見るのとやるのは違うよね。この暑いのに子供たち凄いよね。でも、私たちも意外と走れるよね」とか「もっと体力つけないとね」という会話をした。
期待し応援することは良いことだけれども、利己的な過度の期待を過度の批判や中傷に変えてはならない。匿名で人を傷つける言葉を並べることはもってのほかだ。相手への敬意と自分の言葉への責任を忘れてはならない。
言葉の力は凄い。だからプラスへと向かう力にしたい。
