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ひっぱたく

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Photo by Wendy Wei on Pexels.com

女子生徒がボールを「ひっぱたいて」いる。休日の中学校の風景だ。軟式テニスはアジア中心に世界で40数か国の競技らしい。軟式テニスはまさに「ひっぱたく」だ。

硬式テニスは大学時代にサークルでやっていた。たしなみ程度に出来ればいいと始めた硬式テニスは、A国にいたときに、駐在マダムたちとの交流で役に立った。だが、軟式はやったことがない。

軟式テニスと言えば、中学のとき、当時バスケ部の私は握力がなくて、握力をつけるために軟式テニスボールを買って、授業中そのテニスボールを握っていたくらいだ。

なんといっても軟式テニスの思い出と言えば、大学のそのサークルの今でも仲が良いYは中高軟式テニス部で、長身のすらりと手足の長い友人だった。そして強烈なフォアハンドを繰り広げていた。でも、たまにびっくりするくらいのホームランを打つ(最初の頃)。そして、絶対に手首を壊しそうな不思議なバックハンドをする。手のひら(静脈)を相手に向ける打ち方である。

そんな私が6年前に、初めて軟式テニスをした。B国で英語を教えていた当時小学生の男の子たちが、中学で軟式テニス部に入ったので、、、ということで、何故か軟式テニスを。しかも、軟式テニスのシングルを。そもそもテニス自体が何年振り?という話なのだが、サッカーをしているので、割と走れる。ティーンエイジャー男子の申し出を断るわけがない。勝負した。

硬式だろうが軟式だろうが、そもそもテクニックがないので、こちらの武器は足で稼ぐ体力勝負と心理戦でしかないのだ。でも、ラケットの重さもボールの飛び方も硬式とは全く違い、バドミントンと卓球とテニスが違うくらいに違う!とまでは言わないが、違う。

でも、少し慣れてくると、「ひっぱたく」ことが出来るのだ。硬式ではなかなかそうはいかない。バトミントンでクリーンヒットしても「はたく」だ。卓球はボールが軽すぎて、クリーンヒットなんて素人は難しい。

この「ひっぱたく」は感触も音も気持ちが良い。イメージとしてドラマで「ひっぱたく」平手打ちだ。あれを、現実にできるのだ。合法的に。健全なスポーツとして。

私は思わず「ちょっと仲間に入れて」と言いそうになった。部活中の彼女たちに。テクニックはないが、全てのルーズボールを拾えるくらいの体力と精神力はある。と誰もそんなことを求めていないのに、やりたくてうずうずした。

Yは今でもテニスを続けている。硬式のテニススクールに通って、着々とパワーと技術を磨いている。彼女はもう軟式では物足りず、硬式ボールを悠々と「ひっぱたいている」はずだ。出会って30年近く経つ彼女の恐ろしさを想像した。私は可愛いものだ。

Photo by Raj Tatavarthy on Pexels.com
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