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気が付けば

2019年4月

「令和」の年号が発表された日のことは鮮明に覚えている。その日は長女の大学の入学式だった。大学の入学式に親が行くの?とは思ったが、長女の大学の近くには桜の名所があって、そこも通るし、いかんせんもう長女の学校行事に行くのはこれが最後だ。ずっと海外に住んでいたので、彼女の入学式はこれが2回目で最後だ。

大学の講堂で高校の入学式をしているので、キャンパスへ来るのは2度目だ。桜が綺麗な町である。総合大学なので確か3日間くらいに分けて、第一部で3.4学部ずつ大学全体の入学式を行って、第二部で学部別に入学式をする方式だった。

高校のときも思ったが、この学校は校歌が大好きだ。校歌と応援歌。リハーサル数回と本番2回でこの日だけで何回歌ったことか。応援部が着ているお世辞にも「かっこいい」とは言えないセーターが印象的だ。自分の大学の校歌はうろ覚えだが、長女の学校の校歌も応援歌も覚えてしまっている。高校の入学式・卒業式と練習させられ?、家でも練習する長女に引っ張られ家族全員歌える。次女と私たち夫婦は同じ大学なのに(次女は同じところに進学する予定)、何故か長女の大学色が強くなっている。恐るべし、歌の威力。

何故、「令和」の発表が印象深かったかと言うと、第二部の学部入学式の前に「令和」の元号発表が行われたからだ。だから何?と思われるのだが、学部入学式の式次第に記載されていた学部長のお名前が「令和」さんだったから驚いた。読み方は「れいわ」ではないのだが、漢字は全く一緒の「令和」さん。

会場は学部長が来る前から、みんなザワザワと縁起がいい雰囲気が漂っていた。そして学部長も開口一番「自分の名前が元号に・・・」という挨拶をした。だから、非常によく覚えているのだ。

大学の入学式は校歌と応援歌、サークル勧誘、男女チアリーディングや応援部のパフォーマンス、教科書販売などとても賑やかで、高校から同じ学部へ行った友達お母さんも一緒で、自分の学生の頃を思い出して楽しかった。

あんなに華やかで楽しい入学式はいつになったら戻ってくるのだろうか。気づけばもうあと3か月半で令和4年。来年の4月は次女の入学式。社会人になる前の最後の「バカ」ができる大学時代。興味だけで「勉強」が出来る最後の時間。

救いなのは、私たち家族はこの環境にそれなりに適応して、うまく楽しく生きている。それでも次の桜の咲くころは、だれもがみんな華やいだ気持ちで迎えられると良い。切にそう願う。

次女の高校卒業式に親が出席できるかは怪しい。そう思うと、長女の大学入学式、迷ったが行って良かったと思う。

電車の中から2019年
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