サイトアイコン coccocan

もてない!(後編)

もてない!(前編) もてない!(中編)から

そんな「夫のもてなかったであろう話」をしているとまた電車が通る。線路に近づいたり離れたりするのもこの散歩コースの魅力らしい。通る度に「電車が来た!!」と言われると、条件反射でせっせと写真を撮る私。「あれ?わたし電車好きだった?」とうっかり勘違いしそうになる。

森には近づいたが、田んぼの向こう側だし、神社や公園らしきものはなかった。でも、わたしは笑いながら「やっぱりね」と夫に言った。確信に近いくらいに「ないだろうな」と思っていた。こんなことは日常茶飯事だ。歩くしかない。歩けばいい。

夫の最寄り駅から3つ先の駅にたどり着いた。田舎の駅3つ分。舐めてはいけない。時刻は13:30頃。「(駅の)向こう側に本当に神社があるから」と夫が言った。きちんと本当にあった。隣の公園でトマトを洗ってようやくお昼にした。トマトときゅうりが身体に沁みる。3Lのお茶を用意して良かった。もうほとんどない。鶏チャーシューとしそのおにぎり、そして何と言っても“三河一色産のうまき”。生き返るようだった。

美味しそうにおにぎりを頬張る夫が言う「いっぱい歩いたから美味しいでしょう?」

帰りは電車に2駅乗って、地元で人気のお風呂屋さんへ行き、1駅(2㎞)歩いて家へ帰った。電車は楽ちんだし、お風呂ってすごい。本当に疲れが取れる。そこのお風呂は6種類の露天風呂、サウナ、内風呂、マッサージ風呂3種、電気風呂、水風呂、エクササイズ風呂がある。私は2時間たっぷりと風呂に浸かった。日本人で良かった。

風呂に入る前は、「もう夕飯作りたくないっ!!」と思っていたが、すっかりリフレッシュして“黄金の泡”と言う名のガソリンも注入したので、やる気が出てきた!!その日の夕飯は、帰りにデパートで買った鳥取産天然鰤の切り身を刺身とカルパッチョにして、酢醤油に漬けていた秋鮭の白子を焼いた。なすとドライトマトとチーズのグリル。デパートで買った三河赤鶏(親鶏)のグリル。愛知県産のささげのおひたし。切って焼いただけだがなかなかのラインナップ。

歩いた距離はたったの10㎞。坂はあるのだが、山に登るわけではない。爽やかな季節だったら朝飯前だ。次があるなら桜の季節か蓮の季節に行きたい。その季節も絶景スポットになるらしい。

でも、言いたい。「あれ?私そんなに電車好きだった?」

もてない!のおまけ編へ おまけがあるのでよろしくお願いしますw

この地酒が美味
モバイルバージョンを終了