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雨の効能

雨の効能

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20年前、A国のある都市に住んでいたのだが、その地は年間通して雨がほとんど降らず、夏の1か月間だけ多少降る程度の降水量であった。

冬の気温は氷点下10度前後になる。気温だけ見るとそれほど寒い地域ではない。しかしながら、極度に乾燥しているうえに、強い北風が吹く地域なので、体感温度はかなり寒い。寒いというより「痛い」のである。何かに触ればすぐに「ピリッ」と静電気が起きる。帽子や耳当ては必須アイテムで、風の冷たさに顔が痛いのだが、静電気もとにかく痛い。洗濯物は常にゴワゴワで水分は全てなくなる。

帰国してしばらくは、乾いた洗濯物の肌触りの良さに感激するとともに、「実はまだ生乾きなのではないか???」と疑った。

そして、その地は晴れていても曇りでも、常にスモッグがかかっており、遠くまで見通すことが出来ない。空気清浄機は必須アイテムであった。

雨は大気中の汚れを浄化させてくれる。適度な湿度がないと、空気は潤わない。一時帰国で、日本の空港に降りると、空気の柔らかさに感動する。雨は深刻な自然災害をもたらすので恩恵ばかりではないが、乾いた土地へ行くと、雨の浄化作用の偉大さを感じる。

その後、南の国で暮らしたのだが、その地は最高気温が42度くらいになる時期もある常夏の国だった。日中は出歩くのは危険な暑さなのだが、夕方にスコールが降ったり、サンダーストームが街を襲う。

今は改善されているのかわからないが、当時はそこまでインフラが整備されておらず、スコールやサンダーストームが起きると、しょっちゅう停電するし、しょっちゅう冠水する国だった。4-5時間、長いと半日くらいかかるが電気は復旧する。雨水も3‐4時間もすれば流れる。まぁ、「急いでも仕方がない」という国だった。

暑期はとにかく暑くて、それなりに湿度が高い月もあるのだが、日陰に入ればまぁ何とか過ごせるし、なによりもこのスコールやサンダーストームによって、地面が冷やされる。よって、暑苦しくて眠れない!ということはほとんどない。

まだ7月半ばで、例年ならば「梅雨」と呼ばれる時期なはずなのに、今年の6月7月のこの「高温多湿」は尋常ではない。すでに35度以上の猛暑日な上、夕立も降らないので、夜も27‐8度の熱帯夜。いわゆる「ヒートアイランド現象」というもので、雨が降らないから地面の温度が下がらないのだ。

昨日、3週間ぶり?くらいに、まとまった雨が降った。夕立すらほとんどないような日が続いており、待ちに待った雨である。昨晩は肌寒いくらいの涼しさで、今朝は湿度はあるが22度くらいなので、気持ちよくランニングができた。

人間だけではなく、植物もこの雨を喜んでいるだろう。雨の効能をひしひしと感じる今年の夏である。

そういえば、最近「夕立」って言わなくなった。夕方にかかわらず急に降る雨のことを「ゲリラ豪雨」と呼ぶそうだが、風情がないな、、、と感じるのは私だけだろうか。そして、最近の子は「夕立」という言葉は知っているのだろうか。

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