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ネギを背負う

green vegetable on brown wooden table
Photo by Eleonora Sky on Pexels.com

日帰り温泉に行ったときのこと。温泉近くに農協があって、そこに新鮮でお買い得な長ネギが売っていた。そんじゃそこらの「長ネギ」ではなく、本当に長くて立派だった。道中に見た、無人販売よりもおいしそうだ。そしてそれは「ラスト1袋」だったのだ。

これから温泉に入るというのに長ネギを持って温泉へ行くって。。。と一瞬、ほんの一瞬迷ったのだが、「どうにかなるでしょ」と思って買うことにした。すると、「温泉から上がってここに来てもこのネギなくなっているよ」とそもそもけしかけた夫が「ネギ持って温泉に行くの?」と言う。さらに続ける、「温泉の後、ネギ背負って歩いて電車に乗るの?」と。

「当たり前じゃん」とドヤ顔で私は言った。

そして、続けた。「別にネギでも花でも大根でも背負って電車に乗るのは全く構わない。新幹線も乗れるけれども、ネギ背負って銀座や六本木を歩けるかと言われたら、さすがの私でも、、、」銀座や六本木などのオシャレな?街の飲食店で働いていたり、暮らしていたりしていればもちろん「ガッツリネギ背負って歩く」のだが、お洒落な飲食店へ行くとか仕事でしか行かないような場所にネギは持って行かないよな。。。買い物袋から飛び出さない商品ならOK?うん。

そんな会話で思い出したのが20数年前のこと。当時私は営業担当で田園調布を持っていた。スーパー巡りが大好きな私は、田園調布のスーパーにワクワクとして入って行った。もう店構えがお洒落だ。

当時、私が住んでいた場所では特価の時にはキャベツや大根が10円というセールをしていたし、商店街の魚屋さんでいけすに入ったシマアジを一尾買うこともあった。さすがに、キャベツ10円はないとしても、平均価格としては1玉98円が相場だった。大き目のキャベツで。(青果なので天候によるけれども)

私が目の当たりにしたお洒落スーパーのキャベツは特価で258円だった。とてつもなく衝撃的だったので覚えている。他のどの商品も我が家近辺の2倍-3倍。私がここに万が一住んだら、同じ大田区の戸越銀座や蒲田にリュックを背負って買い物に行くに違いない。そう確信した。

私のもう一つの趣味は「物件探し」なのだが、お洒落スポットの物件を見つけて、夫のL●NEにURLを送ると、夫はその物件の感想(評価)と一緒に必ず言う。「○○(私)、ここに住んだら何も買えないよ。買い物しに、リュック背負って、自転車で他の商店街へ行くことになるよ。」と。確かに。

気軽にネギが背負える範囲の街が私には似合っているらしい。

ちなみに、温泉のロッカーに斜めに入れたらネギはきちんと入った。美味しいものへの執着心は正義だ。もしかしたら、私みたいな人のための「ネギ用ロッカー」なのかもしれない。ごぼうも大丈夫だよ!

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