少年

ここ7年以上髪は伸ばしていない。長い髪は結んでしまえば楽だったし、髪形を変えれば気分転換になるので、昔は割と好んで長い髪にしていた。だがこの7年ほど、理由は色々とあるけれどもずっと短い。髪を洗うのも乾かすのも楽だし。

練習着にサッカーソックス・トレーニングシューズを履き、大きいリュックを持って練習へと電車に乗っていたある日のこと。電車に推定85歳前後と思われるご婦人が乗ってきた。空いている席は見当たらなかったので、席を譲り少し離れたところに立った。私よりも先にご婦人は下車するようで、わざわざ私に声をかけてくれた。

「お兄ちゃん、お兄ちゃん、席ありがとうね。」

「えっ???」と思って振り向いた瞬間、「あらいやだ。間違えちゃったわ。」と言い残して、ご婦人は降りて行った。車内の視線を感じる私。

また、ある時のことである。黒のアディダスの上下と帽子をかぶってランニングをしていた。トイレに行きたくなり、途中のスーパーのトイレを拝借した。トイレから出ようとしたら、推定70歳くらいのご婦人が入ろうとしていた。そのご婦人は私を見た瞬間に、トイレのドアのマークと私を交互に2.3度確認した。「ドア」のマークを確認して入っていった。私は「女性マーク」ではなかったらしい。

そして、また電車の中だ。練習帰り、その日は夫と一緒で、そこそこ混んでいる車内で夫と並んで立っていた。私の右隣には推定20歳くらいの女性が立っていた。途中で私の前に座っている人が立ち上がり下車しようと歩き始めた瞬間、その若い女性は私の目の前の席にスッと座った。正直、「若いのに、おいおいおい?」と思ってびっくりしたのだが、座った彼女は私の顔を見上げてものすごく驚いていた。びっくりしているのはこっちだわ。と思ったら、彼女は夫と私を交互に見て、恥ずかしそうにうつむいた。どうやら、夫婦ではなく、父と息子だと思ったのだろう。いろんな意味で失礼だ。

子供たちにも度々言われる。遠くからランニングしてくる人を私だと思ったら、知らない男性だったり、少年だったりすると。確かに、ランニング姿で商業施設の大きな鏡に映る自分を見ても、小学校5.6年生の男の子にしか見えない。せいぜい小柄な中1男子。

これはいかがなものだろう。好みではないけれども、せめてもう少しショッキングピンクとか水色とかなんか可愛らしい色のウェアを着ればいいのかとも思った。でも、今どきの子たちは男女関係なく華やかな色合いのウェアやシューズを履くしな。色合いの問題でなければ何が原因なのか。

もはや、性別も年齢も違うのだが、解決策は全く浮かばない。まぁ間違えられて大きく困ったことも不快なこともないし、こういう私だって、きちんとスーツやワイシャツ、スカートなどビジネスモードになればしっかりと社会人だ。考えても仕方がないからまぁいいか、と今日も元気に走る。

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