1年くらい前だろうか、「大人のピアノ」が流行っていることを知った。タイプは大きく2種類いて、タイプ1は、遠い遠い昔習っていた経験者で、もう何十年も遠ざかっていて、すっごく久しぶりに始める人たち。タイプ2は、大人になってから興味を持った、もしくはやってみたかったけれども子供の頃にできなくて、大人になって自分でスタートする人たち。いずれも色々と一段落し、生活に余裕ができて始める人たちなのかもしれない。

1年くらい見た、ドラマだか映画では、先立たれたパートナーがピアノが好きで、パートナーの遺言で始めていた。そういう人がいるかどうかは定かではない。

私はタイプ1のパターン。きっと細かく分けると、タイプ1でも好きでピアノを習っていた派とイヤイヤやらされていた派に分かれるのかもしれない。私は間違いなく後者「イヤイヤ派」だ。

嫌だった理由1は、そもそも楽器に向いていない。小中学校の授業レベルは難なくこなすが、それ以上はセンスがあるとは言い難い。理由2は、引越が多すぎて、幼稚園くらいから音楽教室に通っていて、発表会にも出ていたのだが、引っ越す度に先生を探すのに手間取り、1年くらいのブランクが生じ、リセットされるのだ。

下手でも下手なりに継続していればそれなりに形になるのだが、ブツ切りだったのも楽器に夢中になれなかった要因のように思う。ということで、毎日練習するのは好きではなかったし、いつもレッスン中に舟を漕いでいた。(毎日ドリブルするとかリフティングするとか、そういうのは厭わないが、毎日ピアノを弾く、毎日毛筆練習するのは、本当に向かない)

私世代のあるあるだと思うのだが、女の子の習い事3種の神器は「ピアノ・そろばん・習字」だったのではないか。我が家はそれに「水泳」であった。圧倒的に水泳は好きで、進級していくのが楽しかったが、そろばんと習字はまぁふつう。ピアノは前述通り。

ここまで読んでくださった方、それでどうして今さらピアノ?と思うだろう。今も変わらず身体は動かしているし、あちこち旅して楽しんでいるのだが、親知らず抜歯で経験した体調不良を通じて、「体調が優れないときに、インドアで楽しむ何かを見つけた方が良い」と思ったのだ。

ひたすらクラシック教本を進めていた昔と違って、好きなジャンルの好きな曲を気の向くまま弾けるようになったら楽しいかなぁー、と。幸い一人暮らしで、私が下手なピアノを弾いていても困る人はいない。

ピークで体調が芳しくなかったGW明け頃に、メンテナンスのいらない電子ピアノやキーボードを探し始めた。その後、体調が戻り始めた頃に会った友達に「ピアノを始めようかなぁー」という話をしたら、「うちの電子ピアノ売ろうと思っているんだよね」という。そういった偶然が重なり、友人に譲ってもらうことになり、6月下旬に我が家へ来たのが、写真の立派な電子ピアノである。

続く

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